1. HSP気質の新入社員が、ちょっとラクに社会人生活を始められるヒント
         
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HSP気質の新入社員が、ちょっとラクに社会人生活を始められるヒント

HSP?

今回は少しセンシティブな話題です。
当てはまらない方もいらっしゃるかもしれませんが、周りにはこういった個性の方もいるということを知ったいただければ嬉しいです。

最近、HSPという言葉をよく聞きます。
芸能人や著名人の方が「自分はHSP」だったと公表して話題に登ったりしてましたね。

話題になった事から、
HSP診断テスト(https://hsptest.jp

などのサイトなどで、セルフチェックをされた方も多いのではないでしょうか?

かく言う僕も、HSP診断テストをやってみた一人なのですが、
診断結果で、-52~140の得点(?)中100点。HSP度:【強】
(別のスタッフはHSP度:【中】)という診断結果でした。

正直、「なるほど、そういう事だったのか」的な感覚。
なんとなく腑に落ちたような、なんだか安心したような、そんな気がしました。
これまで、自分の事をガチのヘタレだと思っていましたので、統計的には15~20%。5人に一人くらいは同じような気質の方がいて、同じように悩みつつ生きているのだと思うと、案外大丈夫なもんだと思えるようになりました。
HSPは障がいや病気ではありませんので【強】だったから何か問題があるという訳でなく、そういう「気質」の人なんだよって事なんです。

10月も終わりが見えて、そろそろ11月。
「高校生の就職応援サイト」である当サイト『コース』の記事を読んでいる方の中には、就職活動を終えて、「残り少なくなってしまった高校生活をどのように締めくくるのか」という事に思いを馳せている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな中、上記のHSP診断をして【強】のような診断結果が出た方の中には「来年から始まる社会人生活を無事に送れるのか?」と不安になっている方もいらっしゃると思います。

そんな方へ、知らなかったとはいえ【強】HSP気質と共に四半世紀を社会人として生き来てきた僕(笑)から、アドバイスと言うと痴(おこ)がましいですが、僕の社会人生活の初めの方を紹介しつつ「こうすれば少し楽かもね」というお話をさせていただければと思います。

今回も拙い文章で申し訳ないですが、ご興味ある方はご一読くださいませ。


【1、ドキドキの入社日】

はい。
考えただけで『ど緊張』しますよね。
僕が高校を卒業して最初に務めた会社はいわゆる「印刷屋さん」。
工場フロアは凄い騒音でした。
出社して最初は、部署の先輩に連れられて会社見学。
各部署の長へ挨拶回りを兼ねて見学させてもらっていたのですが、、、
「これからよろしくね。※△×部の□Ω⭐︎です」…
『ズシャ、ズシャ、ズシャ、バタン、バタン、バタン、ザック、ザック、ザック』
(機械の動作音が気になり過ぎて、人の名前とか、全く入ってこない~!)

見学が終わって、これから自分が働くフロアへ来た時は静かでホッとしました。
しかしそれも束の間、「これからこの人に教わってね」と紹介された先輩が、
小柄だけど強面の無愛想なおっちゃん、M先輩。
(今ではデザイナーとかDTPオペレーターと呼ばれるような仕事も、昔は「版下工」という専門職で、いわゆる「職人気質」な世界でしたので、こんな感じの人がまぁまぁいました。)
しかも、足音がすごくて「ずっし、ずっし」と歩く方だったので、めっちゃ気になってしまって。
この時点で頭がクラクラしていました。
「先ずは、練習や。一ヶ月くらい。」
と言って、見たことも無い奇妙なペンを数本、それから奇妙なコンパスなどを渡されました。
そして、「ん」とかいいながら椅子にドスンと座り、 T型の定規と製図板、先ほどの変なペンを使って、台紙と呼ばれていた厚紙に、本当に綺麗な線を数本引きました。
「こうやるんや!」
それだけ言うと、自分の席に戻って通常業務を始めました。
「えっ?」って感じでした(今なら笑えますが、当時は頭の中が真っ白でした)。

そして、見様見真似(というか一回見たっきり)で同じようにペンを定規にあてがって線を引く動作をやってみましたが、「インクが出ない…」。
硬い金属の先端と、ど緊張している僕の筆圧で、厚紙が凹んでいくだけ。
(イ、インクの量が少なかったかな…ちょっと多めに…)『ベショ~っ』と溢れるインク。
「コツとかないですか?」
そのたった一言の質問ができず、『このペンで一ヶ月でまともな線が引けるようになるとは到底思えない』と思いながら、初日から絶望的な気持ちになりました。

– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
今も昔も、聴力検査に引っかかった事なく聴力に問題はありませんが、騒音というか「音」がやたらと気になって、聞かなければならい事が入ってこないというのはよくあります。
HSPあるあるらしいのですが、そんな時はどうするか、、、。

素直に
「聞こえなかったのでもう一度お願いします」って言いましょう。

質問する事が苦手っていうのはあると思います。
「使えない」「覚えが悪い」などと思われたらどうしよう、、、。
きっとそう考えると思いますが、入社したての時っていわば『サービス期間中』的なところがあり、基本的には周りの方も寛容です。
(僕もひと歳いって教える立場になってから分かりましたが、正直、最初からやれる事は期待していません。最初からやれる人が欲しい場合は中途の経験者を探しますから。スロースタートでも大丈夫です。高校新卒に期待するのは、長く一緒に務められる事だと個人的には思っています)
サービス期間はちょっとくらい失礼でも、だいたい許してもらえますので、どんどん聞いていきましょう!
『出来なくてあたりまえ』
いい意味で自覚できれば楽になりますよ。

また、たまに本当に機嫌が悪くなる方もいらっしゃいますが、そういう方には嫌われても大丈夫。だいたいそういう方は嫌われ者なので、嫌われても問題ありません(w)

ある意味開き直りが大切です。開き直れないでいると、鬱状態に陥りやすくなりますからね。

人の気配や声、表情なども非常に気になると思います。
思った通りの反応がなかったら、
あまり相手にされなかったら、
何かマズい事を言ってしまったのか?とか、
何か粗相があったのか?とか。
そもそも嫌われているのか?
質問したいけど忙しそうだし、機嫌を損ねてしまったらどうしよう?などなど…
ひとつ質問するだけなのに声をかけるまでに1時間くらいかかってしまうって事も、普通にありますよね?
でも、そうやって悩んでいるだけの1時間も、会社はあなたに給料を出しているのです。
ただ悩んでいる時間にも給料をもらってる。そっちの方が悪い感じしませんか?
会社の先輩や上司は教える事も仕事なので、遠慮せずどんどん教えてもらいましょう。
そうやって先輩も『教え慣れ』てくるかもしれません。

だいたい先輩は、何年も、何十年も前からその仕事をやっているのですから、自分より上手で当たり前なんです。
できない事を気に病むのは無意味なので止めましょう。
そして、早く追いつけるようにする事だけを考えればいいのです。

簡単にまとめるとーーーーーーーーーー
できなくて当たり前。最初からバリバリできる事を期待されてはいませんよ。
質問はしてなんぼ。しない方が悪いと考えよう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
という感じでしょうか。


【2、荒ぶる人】

例のペンでどうにか線が引けるようになり、
安定して綺麗な線が引けるようになるために、ひたすら線を書きまくっていたある日。
『どかぁ~ん』と大きな音がしたと思ったら、『だぁ~ん』と大きな音を立てて部屋のドアがひらき、『どすん、どすん』と音を立てて、別のT先輩が入ってきました。
そして『どん』と席につくと、『バンバン』机を叩いています。
仕事を教えてくれているM先輩が、「Tよ、またかぁ。」と声をかけると「ん″ぁ~」と奇声のような返事をかえしました。
部屋の温度が一気に5度位下がったような、10度位上がったような。
そして、一気にピリピリした感じになり、重力も3倍くらいになったような感じがしました。
M先輩は「あいつ、気に触る事があるといっつも壁殴ったりするけど、気にするな~」と声をかけてくれました。
気にするなと言われても、もう無理ですよね。
周りの方々は慣れたもんというか、さして気にしてない様子で、いつも通りやってます。
一方僕は、僕まで怒りの感情に飲まれたようになり、ぜんぜん落ち着きません。
呼吸が浅くなってきて手が痺れてきました。
変な緊張で妙な汗をかいてしまいます。
冷たくなった手から汗が流れます。

結局、その日はそのまま体調が戻らずでした。
幸い翌日が休みだったので丸一日寝て過ごし、何とか翌週も職場へ行く事ができましたが、次の日も仕事だったら、多分職場へは行けなかった気がします。

「人の感情に自分の感情も左右されやすい、飲まれやすい」というのも『HSPあるある』のようです。
この症状は今も変わらずずっとお付き合いしています。
そんな状況ですが、現段階で言える事もあります。
それは、「距離を取りましょう」という事です。
お手洗いに席を立つとか、休憩室などがあれば利用させてもらうとか。
何でもいいので、その極限状態の場所から距離を取る行動を最優先する事が、自分の心、仕事のパフォーマンスを守る事につながります。なので、積極的に逃げちゃいましょう!

簡単にまとめるとーーーーーーーーーー
危険な場所や要注意人物からは積極的に距離を取りましょう!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
という感じですね。


【3、まとめ】

さて、長文でしたがいかがだったでしょうか?
心理学の本やカウンセラーの方の記事などにも、
HSPで悩む方に向けて、
「問題と自分との距離の取り方」や
相手の問題なのか、自分の問題なのかを切り分ける
「問題点の分離」を提唱しています。

相手の気持ちは所詮相手の気持ち。自分にどうこうする事はできません。
意識的に、そのあたりを切り分ける事で、いくらか楽に物事に臨めるようになっていきます。
そして、数年が経てば時間が解決してくれる問題(難しかった仕事が楽になるなど)もたくさんあります。
そうなってくると、自分に少しは自信が持てるようになり、
余裕を持って取り組める事が増えてきます。

先ずは焦らないで、自分がラクなように頑張ってみてください。

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